浅倉透とジャングルジム
浅倉透の W.I.N.G. 編を読んだ感想です。
透の人生観がとても面白いですね。
ジャングルジム
彼女にとって人生は途方もないジャングルジムのようなもので、登ってもなかなか天辺に着かない。 一度始めてしまうとその終わりも見えない長さに虚脱感を感じている。
また、独りで登るものとも捉えているために孤独さもあるように思えます。 しかし、ある時から「向こう側に誰かが登っている」と気づき始めます。 これは、 幼い頃 P と一緒に登ってからだと思います。
「ちゃんとやるから」では、アイドルを始めてから P と出会い、天辺が近づいてると感じます。 P や他のアイドルたちという、一緒に登る人が出来てから、登る長さに「嬉しさ」を見出だせるようになりました。 そのことでようやく人生に実感を得て意義を見据えられるようになったのだと思います。 モラトリアムって感じでいいですね。
優勝後、あのジャングルジムに来ます。 昔 P と出会ったことを少しだけ打ち明けます。 しかし幼い頃、そして今 P に救われて得た気持ちは時間をかけて伝える。 「人生、長いから」こそ出来ることですね。 プロデュース序盤と最後で、「人生は長い」の意味が変わったのが良いですね。
まとめ
透の回想する場面にはセピア調がかかります。 コミュ内ではこの過去と現在を対比する場面が多く、セピアがかった人生に色がついたと見れます。 P と出会ってから自分の人生に色が付いたというと、田中摩美々が思い出されますね。
これは noctchill のテーマである「さよなら、透明だった僕たち」に通じるものがあります。
この W,I.N.G. 編を通して透の人生がようやく鮮明になりました。 シャニマスにおいて W.I.N.G. 編はそのアイドルの前提であると思います。 今後の透がこの人生観をどのように深めていくか、楽しみです。